« 子供のための環境教育プログラム | メイン | 「こそだてママ・マーケット」が運営移管 »

『パリの女は産んでいる』

パリの女は産んでいる―“恋愛大国フランス”に子供が増えた理由
パリの女は産んでいる―“恋愛大国フランス”に子供が増えた理由

フランスの出生率=1.90 日本の出生率=1.29 (2004年)

政府の少子化対策が功を奏し、ミニベビーブームなどといわれているフランスの子育てを取り巻く環境は、かなり羨ましいものですww。

出生率に関しては、現在では2.1近いという話をきくので、人口維持に必要といわれる合計特殊出生率(2.08)をクリアしてしまっているようです。

本書『パリの女は産んでいる』は、フランス在住の日本人女性が、フランスでの子育ての実態を、当事者の声として伝えてくれます。

いったいなぜフランスの女は産む気になるのだろうと考え始めたら、なんの変哲もない日常が、びっくりするほど日本と違うかもしれないと思えてきた。子供を産んでも仕事を続けるのが当然、母親になっても男性にとって魅力的パートナーであるのが当然という雰囲気、ママたちを支える託児や育休などの支援システム、婚外子やシングルマザーへの偏見のなさ、子供より親が優先という伝統……。

こんな感じの、フランスで子育てする筆者の日常と実感のスケッチに、フランス女性がかちとってきた自由についての考察も織り込まれています。

……なんとなく逆説めいているけど、ウーマンリブを担った世代において、母親になる女性の割合は増加したのだ。ということは、妊娠や中絶への権利要求は、母性の拒否ではなく、母親になる「時」を選択するための戦いだったということになる。

そして何より心に残ったのは、こんな一言。

私がフランスの女性を見ていていいなと思うのは、自分の欲望に忠実に自然体で幸せになっているところだ。

もちろん、女性が生きやすい社会という背景があってこそではあるけれど、個々人のもつこんな生の感覚、というか生きていくことのノリみたいなものが集まることによって、子供を産みたくなる社会が形成されていくような気がします。これはもちろん男性にとっても言えること。日本では、このような空気が非常に希薄なのではないかと思いました。

最後に、目次を書き出しときます。結構内容がイメージしやすいかも。

【第1章】 フランス女性は生涯現役
      ・出産は人生の分かれ目?
      ・ママになってもデート
      ・ママのおしゃれ
      ・女の現役
      ・フレンチ・ママの不倫の恋
      ・ダブルベッド
      ・大人の女

【第2章】 フランス出産事情
      ・パリのお産は無痛分娩
      ・国家負担の産褥体操
      ・生殖医療も保険でOK
      ・自由意志による妊娠中絶
      ・ピルが語るもの
      ・出産前診断

【第3章】 変わりゆく家族のかたち
      ・パリジェンヌ・ママは高齢
      ・「未婚の母」はマジョリティ!?
      ・同棲の流行
      ・シングルマザー
      ・パパとママは別れても
      ・継母の構図、ステップファミリー
      ・同性愛者と親になる権利

【第4章 】フレンチ・ママのサポートシステム      
      ・あなたはこの子のママですか
      ・ヌヌー再び
      ・ベビーシッター
      ・保育所の効用
      ・三年保育が100パーセント
      ・リカちゃんパパの選択
      ・パパと子育て

【第5章】 大人中心のリラックス子育て
      ・日仏離乳食考
      ・母乳育児
      ・日仏子育て比較
      ・子供服のモード
      ・保育学校はお勉強をするところ
      ・お誕生日会
      ・子供が欲しい

投稿者 suemura : March 30, 2006 10:05 PM

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://www.minimal-global.net/mt/mt-tb.cgi/196

このリストは、次のエントリーを参照しています: 『パリの女は産んでいる』:

» 合計出生率と自殺者数から感じたこと from 社会と自分へのつぶやき
 金曜日の新聞報道では、2つのショッキングな記事がありました。1つは出生率1.2 [続きを読む]

トラックバック時刻: June 11, 2006 02:03 AM